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わたしの彼は 甘くて強引
第5章 夕暮れの河川敷

「怪我したの?」

「…う…っ」


翔が顔を覗き込んで尋ねても女の子は返事をしない

いや、
返事などできなかった――



「うぅ…――」


今にも崩れてしまいそうな表情で唇を噛みしめている


泣かないための我慢だろう。




「…痛いの?」


「…ふッ…ぐ」


「――…」


ただいくら我慢しようとしても、眉毛はみるみるハの字になり、目には涙が滲んでいく




「泣いてもいいんだよ」


「……っ」


「…痛かったら…、泣いてもいいんだよ」


「…あ…ぢ…」


「?」



女の子の口が恐る恐る動き出した



「…足…っ…痛い゙……!」




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