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わたしの彼は 甘くて強引
第5章 夕暮れの河川敷
「お金の…返済が――ッ」
「……」
「滞っていまして…」
「…、取り立てですか」
なる程それで、
家の前に待ちかまえているかもしれない相手に怯えているのか…。
翔は呆れた溜め息をつく
「何故そんなところから借りたんです?」
「"そんなところ"しか…もう貸してはくれませんから」
恥ずかしそうに俯いていた母親は、力なく渇いた笑みを目の前の翔に見せる
長めの前髪に隠れていたその両目が翔を見上げ
そして切なげに細まった。