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わたしの彼は 甘くて強引
第6章 悪い男



チャリリン



扉のベルが鳴った




「あっ…おはようございます」


緊張顔で恐る恐る入ってきた若い女性


初めての人だろうか…

柚子が笑顔で挨拶をすると、入り口で立ち止まったその女性は軽く会釈をした。


「佐原、多恵と申します」

「あなたは先日の…」

「翔さん、お知り合いですか?」


柚子は仕事中、翔を先輩とは呼ばない



「先日は大変お世話になりました」

「ご相談ですか」

「…それが、図々しいお願いがございまして…――」

「そんな入り口で止まらずに、どうぞこちらのソファーへお座り下さい」


言うのを躊躇した多恵という女性に、栄作が奥から声をかけた。



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