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わたしの彼は 甘くて強引
第6章 悪い男

「…あ…?」
多恵の後ろから顔を出した女の子に柚子が気が付く。
「…それで、お願いというのは何ですか?」
「実は、明日から数日…、この子を学校帰りに、此処においていただくことはできないでしょうか」
「此処に…!?」
「私が迎えに来るまで…っ…1時間ほどです…!!」
難しい表情をした翔を多恵は恐る恐る見た。
図々しい頼みだとはわかっているけれど、他にこんなことを言える相手がいない…
借金の話が絡んでいるため、学校や近所の人間に相談することはなかなかできなかった。
「……!」
二人を見ていた柚子は少しだけ状況を理解する。
「学校帰りということは夕方ですよね」
「……」
「その時間帯ならわたしも居ますし…」
「だが…、此処は保育園じゃあない」
翔はいたって厳しい目を多恵に向ける

