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血ダマリ美青年の狂気愛
第5章 回顧

そんな地獄のような日々の中
たったひとりの " 例外 " が生まれた。
機械でいうバグのようなもの。
その少年はある時 感情 を取り戻したのだ。
「俺はあんたらを殺して生き残る」
「ぅ…あああ!…やめろ!やめてくれ!」
「──…どーした?おっさん、" 怖い " のか?」
「し、死にたくない!やめてくれ!助けてくれ!」
「……ふっ」
──ズガン!!
「───」
「…ッ…ハァ……はは、……イイなぁ……あんたら、そんなふうに喚けてさ」
殺されようとする人間の、恐怖や怯えで歪む顔…
それを見ている時だけは、彼は性的に興奮した。
どんな気持ちで泣いているのか…それが理解できずとも、その瞬間だけは満たされている気がする。
祖国が戦争に負けるまでの半年間、彼はそこで戦い続けた。
──
それから4年後
彼は亡命先の夜の街で、バーのカウンターに座っていた。
酒の味はわからないが、アルコールを流し込めば酔えはする。
声をかけてきた売春婦の女を追い払った彼の席に、いつものマスターが近付いた。
「今度も生きて帰ったみたいだな」
「まあね。で?次の依頼か?」
「ああそうだ。依頼内容は、例の施設の調査と壊滅。【 feeling-ZERO 】の作戦失敗後も、ヤツら…何かの研究を続けてるらしい」
「……いくら?」
「600だ」
「チッ…安いな」
「やめるか?」
「いや……受ける」
新しい依頼を受けた彼は、数年ぶりに祖国へ戻ることとなった。

