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血ダマリ美青年の狂気愛
第5章 回顧

廃墟同然の古い建物に、人の気配はない──。

かつて自分が囚われていた黒い部屋もからっぽだ。

誰もいないな?

今も研究が続いているという話はデマだったか。そう思ったが、どうやら彼が知らない部屋が建物の地下にあるとわかった。


──


「貴様何者だ!?──ぎゃっ…!」

「あんたら、ここで何してる?」


地下に潜入してすぐ、ひとりの男と遭遇した。


「人間兵器の作戦は失敗しただろ?あんたらは国にも見限られた……なのにまだこんなとこにいるなんてな?」

「なっなぜその話を知っている…!?極秘の作戦だ!
 ── " 失敗作 " も処分した…っ」

「……」

「…!?貴様…その耳の補聴器はどうした?まさか、それは」

「処分しそこねたらしい」

「あの戦場で生き残ったというのか!?それで私たちへの復讐に……!?」

「──…復讐?」


首にナイフを突き付けて脅すと、そいつは可笑しな事を口走った。


「あんたらが作った人形が…──そんなコト、するわけないだろ」


捕らえた研究員を引き連れて、彼は建物の奥に進んだ。

地上とは雰囲気が違い、白く無機質な雰囲気の内部。

機材とモニターが並ぶ広い空間に出る。

そこで連れてきた男の足を折り、逃げられないよう床に転がした。

「で?まだ答えてなかったな?ここで何してるか教えなよ」

「ぅぅ…ッ……がああ」

「あんたを拷問してもいまいち興奮できそうにないんだが…」

話す片手間で、電源がついている機材のひとつを操作して中のデータを取り出す。


ピピピピ....


“ ……?これは何のデータだ? ”

「……おい」

「……っ」

「この数値は何だ?薬物投与……、血液検査?性懲りも無くまだ人体改造続けてるのかよ」

「……くくく」

「戦争も負けたってのに」

「ははは!そうだ貴様ら " 失敗作 " のせいで負けたのだ!そのせいで私たちの研究は台無しになった……!」

「……は?」

ヤケになったか。

彼の足元で男が笑いだした。

「だが " 彼女 " は違うぞ!?あの子は貴様とは違う!私たちの救世主だ」

「……彼女?」

機材を操作していると、映像データが残されている。彼はそれを再生した。


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