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年下のカレ
第1章 はじまり
〜変化〜
あの飲み会以降、私はカレのことをただの『かわいい部下』として見れなくなってしまいました。もちろん、もういい歳のおばさんなので、急によそよそしくなったりはしません。職場ではちゃんと、それまでと何も変わらずに接することはできます。
けれど、カレの言動に表れる一生懸命さや優しさ人柄の良さに、心の中では『素敵な異性』だなって感じることが多くなりました。

一方カレの方は、私に対してどこかぎこちなくなったように思いました。あからさまに避けたりとかではなく、わかりやすいところでは、話をしていてもあまり目が合わないとか…
カレも私のことを異性として意識してくれてるのかな?って、嬉しくなりました。

そして1番気になるのは、カレの、いわゆる下心が含まれた異性に向けられる視線です。
自慢みたいな言い方でお恥ずかしいですが、私は胸が大きめでFカップあります。親しい女性の職場仲間にはよく、服の上からでも大きいのがわかって羨ましいと言われます。お世辞も含まれてると思いますが…笑

夏の服装だと胸の大きさがよりわかりやすくなるからか、ときどきチラッと私の胸にカレの視線が向くのを感じました。
そんな視線も私には可愛らしく思えてしまって、職場で2人のときにはわざと姿勢を正したり伸びをしたりと、胸が強調されるような仕草や動作をしてしまう私…
こんなおばさんが若い子に何してるんだろうって、ふとそう思うときもあったけれど、もっとカレの視線を感じたい、カレに異性として意識されたいっていう思いの方が強くなってたんです。

そしてある日、2人で話をしていたとき、流れで話題がカレの食生活に…

「またインスタント食品ばかり食べてるの〜?簡単でもいいから作ったり、せめて野菜も取りなさいって言ってるじゃない!」

「すみません。やっぱりめんどくさくって、どうしてもラクな方を選んでしまうんですよ…」

「もう…仕方ないな〜。青山くん、来週金曜日はオフだったわよね?その日は私も昼から上りだから、久しぶりに晩御飯連れてってあげる。予定は空いてる?」

これまでもときどきご飯を食べに連れて行ってあげたときと同じように、平然を装い誘いましたが、心の中ではかなりドキドキしていました。

「ほんとですか!やった!空いてます!お願いします!」

嬉しそうに答えるカレに、あの飲み会のときと同じくらい、ときめいた私…
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