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君とメメント・モリ
第22章 終章
実態を失った翼は、凛を見守り続けた。
静まり返った病室で翼は、これまで目に焼き付けてきた凛の姿を、走馬灯のように思い出した。
翼の亡骸を、ひとり見送る凛。
日々、淡々と出勤し、黙々とまじめに働く凛。
鳥海拓斗とひざを突き合わせ、真剣に話し合う凛。
夏美と一晩中話し込み、怒ったり泣いたりして、最後には夏美と抱き合って笑い合った凛。
嘔吐と食欲不振に苦しむ凛。
次第にお腹が大きくなり、それに従って顔が穏やかになっていく凛。
翼の写真を見つめて微笑む凛。
大きなおなかを抱え、一人買い出しに行く凛。
産気づき、凛以上に慌てふためく拓斗の車で、産院に運ばれる凛。
汗まみれで苦しみながら助産師の手を握り、小さな男の子を生んだ、凛。
夏美に、赤ん坊を抱かせる凛。
産院からひとり、小さな息子を抱いてマンションに戻る凛。
夜泣きする赤ん坊をひとり、背負ってあやす凛。
小学生になった息子と、大声で喧嘩する凛。
喧嘩のあとに、息子の好物の唐揚げを揚げる凛。
翼の写真を見つめて笑う凛。
息子が社会人になり、結婚相手を連れてくるのを迎える凛。
翼の写真の前で、泣く凛。
孫を抱く凛。
定年退職の日に、大きな花束を抱えて家に帰る凛。
病院で、真剣に医師の話に耳を傾ける凛。
次第に痩せていく凛。
そして今、病床で、「ショウ」という名の息子と、手を握り合う凛。
静まり返った病室で翼は、これまで目に焼き付けてきた凛の姿を、走馬灯のように思い出した。
翼の亡骸を、ひとり見送る凛。
日々、淡々と出勤し、黙々とまじめに働く凛。
鳥海拓斗とひざを突き合わせ、真剣に話し合う凛。
夏美と一晩中話し込み、怒ったり泣いたりして、最後には夏美と抱き合って笑い合った凛。
嘔吐と食欲不振に苦しむ凛。
次第にお腹が大きくなり、それに従って顔が穏やかになっていく凛。
翼の写真を見つめて微笑む凛。
大きなおなかを抱え、一人買い出しに行く凛。
産気づき、凛以上に慌てふためく拓斗の車で、産院に運ばれる凛。
汗まみれで苦しみながら助産師の手を握り、小さな男の子を生んだ、凛。
夏美に、赤ん坊を抱かせる凛。
産院からひとり、小さな息子を抱いてマンションに戻る凛。
夜泣きする赤ん坊をひとり、背負ってあやす凛。
小学生になった息子と、大声で喧嘩する凛。
喧嘩のあとに、息子の好物の唐揚げを揚げる凛。
翼の写真を見つめて笑う凛。
息子が社会人になり、結婚相手を連れてくるのを迎える凛。
翼の写真の前で、泣く凛。
孫を抱く凛。
定年退職の日に、大きな花束を抱えて家に帰る凛。
病院で、真剣に医師の話に耳を傾ける凛。
次第に痩せていく凛。
そして今、病床で、「ショウ」という名の息子と、手を握り合う凛。