この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
君とメメント・モリ
第22章 終章
翼は漂いながら病室を出た。

すると病室のドアの前に、岸辺亘が立っていた。


髪の量はだいぶ減り、身体は一層小さくなっていた。杖をつき、病室の入り口からそっと凛を見つめている。

彼が落とした影に、翼は収まり、羽を得てばたつかせた。
黒いマントを羽織った死神の姿になり、岸辺亘の隣に立つ。

「やあ、五十年ぶりだね」

岸辺亘の声は変わらず、よく通った。まるで少年のような話しぶりも変わらない。

「岸辺さん、小さくなったな」

「ああ、君がのんびり漂っているこの五十年、僕は働き詰めさ。でももう僕も今日で晴れて引退だ」

「そうなのか」

「後継者がね、見つかったんだ」

病室で凛の手を取っていたショウという男が、岸辺に気づいて会釈をした。

「翼くん、僕がどうして死神の姿が見えるか知ってるかい」

岸辺は、凛に寄り添うショウを見つめたまま、翼に言った。
/294ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ