この作品は18歳未満閲覧禁止です
君とメメント・モリ
第1章 窓の向こうに見えるのは、欲情に淫れたあられもない姿の女
人間はこの類の遊びが好きだ。生殖とは無関係に自分の体を刺激して弄んでいる。この生命活動に無駄な行為には何の意味があるのか俺にはさっぱり理解できない。
なのに俺は、こうした場面に遭遇するとなぜか、目を離せなくなってしまう。不快に思うものを、見てみたいという相反する不思議な感情に支配されるのだ。
サクランボのようにつやつやの唇の隙間から薄い舌をのぞかせて、女は自分の体をまさぐり、甘い声で啼いている。