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君とメメント・モリ
第7章 なぜ凛は死のうとしたのか
「遠田夏美は親友なのに、彼女に感情を示そうと思ったことはないのか」
「ないです。だってあの子は、私のことを心底心配なんてしていないから。私の本当の気持ちを解りたいなんて、思ってないから。あの子はいつも、可哀想な子を演じて近づいてきながら、私から大事なものを奪い取っていくだけです」
そう言って凛はハッとして顔を上げ、死神を見つめた。
自分の口からこぼれた言葉に、自分自身が驚いていた。自身の胸の内にこれほどの夏美に対する憎悪があるとは気が付いていなかった。
「恋人以外にも、なにか奪われたのか?」
「ないです。だってあの子は、私のことを心底心配なんてしていないから。私の本当の気持ちを解りたいなんて、思ってないから。あの子はいつも、可哀想な子を演じて近づいてきながら、私から大事なものを奪い取っていくだけです」
そう言って凛はハッとして顔を上げ、死神を見つめた。
自分の口からこぼれた言葉に、自分自身が驚いていた。自身の胸の内にこれほどの夏美に対する憎悪があるとは気が付いていなかった。
「恋人以外にも、なにか奪われたのか?」