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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第9章 湯の花温泉
その後には…
丹波牛のサーロインが出て来て。
『めっちゃ美味いな…丹波牛』
「凄い…お肉…柔らかいです…」
トリュフのソースが…また香りが良くて。
『もうちょっと…肉…食べたいんやけど』
と…追加で…お肉を持って来る様に
仲居を呼んでお酒のお代わりと
頼んでいて。お造りの盛り合わせも
適当に頼むわと…言って居て。
『一花ちゃんも
肉食べる?鮑もあるで?どっちがいい?
いや…ええわ、両方持って来て。
後…せやなぁ…、あのイクラとウニ
白飯の上に乗せて持って来てぇや』
…多分…その手にある追加料理の
メニューになさそうな物を
一緒についでの様に頼んでいて。
今…目の前には…
お造りの盛り合わせと、
追加の分の丹波牛のステーキに
鮑の…踊り焼きの…
固形燃料に火をつけて貰って。
鮑が…陶板の上で踊っているのを
見ながら直哉が上機嫌で酒を飲んでいて。
その左手には…たっぷりと
ウニとイクラが山盛になった
裏メニューであろう
ウニイクラご飯がある。
鮑が…動かなくなって
美味しそうなバターの香りが
個室の中に立ち込めている。
鮑を食べやすいサイズに切ってくれと
直哉に言われて、直哉様の分の
鮑を切り分けて、その皿を直哉の前に置いた。
自分の分も…切り分けていると。
小さな1人用の釜が運ばれて来て。
蓋を取ると鯛とタケノコの
炊き込みご飯が炊けていて。
これまた…鯛とお出汁のいい香りがする。
『美味そうに食べんなぁ…、
ここの飯…美味いやろ?』
「はい、凄い…美味しいです…」
炊き込みご飯と一緒に
お漬物と…赤だしのお味噌汁も頂いて。
直哉様は…ウニイクラご飯を
もう1杯お代わりをしていて。
食べなかった炊き込みご飯は
持って帰れる様におにぎりにしてくれて
お部屋に運んでくれる…のだそうだ。
その後はデザートに
カットしたフルーツが出て来て。
美味しい地元の食材を使った
お料理を堪能させて貰った。
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