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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第10章 京都水族館

感想ッ…それ??と
思ってしまわなくもないけど。

絶対直哉様は
水族館に興味無さそうなタイプなので。

多分…私が行きたそうにしてたから
ここに連れて来てくれたんだろうな…。

『俺…ここ来たん初めてやねんけど、
ここ来たらな、見たいなって
ずっと、思っとるもんあるねん…』

魚は美味しそう…とか…
そんな感想しか思わなさそうな直哉様が
何をここで見たいのだろうか??

一花はそんな疑問を
抱きつつも…チューブの中の
直哉様曰くホルマリン漬けの
アザラシを見ながら。
スマホがあったらなぁと…思いつつ。

『やっぱり、こういう所来たら
自分も写真…撮ったりしたいん?』

「そうですね…、後で…
その画像見たら…思い出せますし…」

『ネット見れんスマホでも?』

「インターネットは見れなくても、
このアザラシの…顔は見れますよ?」

まぁそれは、
…画像があれば…の話だけど。

『ふぅーーん…』

そんな気のない返事が返って来て。
何を考えてるのか…分からない所も
時々ある感じ…ではあるけど。

昨日泊ったあの高級温泉旅館も、
今…来てる…京都水族館も、
思いつき…と気まぐれ…な感じだけど。
もしかしたら嵐山に昨日行けなかったから
嵐山に行くよりもこっちのほうが
私が…喜びそう…だから…なのかな?

チューブの水槽に手を付いて
アザラシとにらめっこしていると。
後ろからこっちのお尻に
直哉様が自分の腰を押し付けて来て。

『オモチャのスイッチ…入れよか?』

そう小さな声で囁き掛けて来て
ビクッと一花の身体が跳ねた。

そう…直哉様は最初…嵐山で
オモチャを振動させてお散歩しようって
私に言っていた…ので…。

それは…譲らない…のは…
なんとも…らしい…感じがするのだが。

昨日履いていたショーツには
替えのセクシーショーツが
何枚か購入してあったみたいで。

使い捨てみたいな感覚なのか、
色々なデザインと色をしたのがあるので
着物に合わせる為なのかも知れないけど。


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