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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第2章 直哉様のお屋敷
『俺が…こうした時はなぁ…。
一花ちゃんは~、
その…大きい目ぇをな、
…閉じとったら…ええねん…』
目を閉じろ…と言われて、
一花は素直に…目を閉じた。
元から…高校を卒業したら
神室寺家に…お仕えしなさいと
言われてずっと…育てられて来たのだから。
身体で…ご奉仕…する事も…、
覚悟…は…して…来て居るのだ…。
ぎゅっと…これからされるだろう
行為に…身構える様にして。
強く自分の瞼を一花が閉じた。
『アホたれ…、目ぇ…開けんかい』
「しっ…しかし…、私に…
目を閉じろと…直哉様が…」
グリグリと…皺になっていた
一花の眉間に…直哉が
自分の人差し指を押し付けて来て。
そのまま、遠慮のない力加減で
眉間をグリグリと…されてしまった。
痛いッ…。
『目閉じろ…って、こっちが
言うたから言うて、そない
顔ぶっさいく…なる程、
目瞑るやつが…おるかい!
あかん…話ならん……
何やねん自分、色気なさ過ぎやし…』
はぁ~と…直哉が大きなため息をついて。
障子の向こう側に控えている
使用人に対して、声を掛ける。
『もう…ええで、飯持って来て。
腹減ったさかい、先に飯食うわ。
コイツの事…味見すんのは…
飯…食うてからにするわ…』
「は…え…ッ?え?」
覚悟を…決めていたのに、
突然…そう言われて
こっちは…拍子抜け…してしまった。
『なんや…そないな顔して、
もしかして…俺に…チュー
される思て…期待してしもとった?』
「だっ…だって…、直哉様が…」
『チューの1つや2つで…
そないそない…文句言わんでええやん?
一花ちゃんは…もう…
俺のモンなんやで?何せ、
そう言う契約やさかいな。せやから、
俺が…チューしたい時にするし、
チューだけやのうて、もっと…
やらしー事も…たーっぷり…その身体に
俺が仕込んだるさかいに…、
…そんな事言うてられんのも…、
精々…今の内…だけ…やで?自分』