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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第11章 カゴノトリの生活

「ぁっああぁ、直哉様ッ
んんっ、直哉様ッ、ああぁんッ!」

その後も…何度…イッたのか
記憶も曖昧になるほど
直哉様にイカされてしまって…。

イキ過ぎて…脱力していると
あの…オモチャの付いたショーツを
直哉が一花に履かせて来る。

『昔の外国のお偉いさんが
自分が遠征行く時に…、浮気せんように
奥さんに…履かせてたアレみたいやなぁ…』

多分…直哉様は貞操帯の事を
言いたいのだろうけど…。
私が履かされているのは
自分で脱ぐ事が出来るただの
遠隔操作の出来るオモチャ付きの
セクシーショーツ…でしかない。

上から直哉に家を出る時間を
伝える声が聞こえて来て。

『もう…行かな…あかんらしいわ。
一花ちゃん、ほな遊びの…続きは…
また俺が…帰ってたらしょーな?』

「……んっ…、はい…直哉様ッ…」

ズルズルと…脱力した
自分の身体を引きずる様に…して
一花が座敷牢の中に入ると
ガシャンと…閂を掛けられて
その閂に仰々しい南京錠で施錠される。

『そないな顔せんでも…ええやん。
ちゃんと仕事済んだら戻って来るやんか』

こっちが物悲しそうな顔をしていたのか
格子の間から直哉が手を差し込んで来て
よしよしと私の頭を撫でて来る。

仕事があるからケージ入れた
猫ちゃんが寂しそうな顔してるから
後ろ髪を引かれてしまって、
ケージの隙間からよしよししてる
そんな飼い主さんと飼い猫の図が。
正しくに…この座敷牢でもされていて。

『はよう…さっさと仕事
済ませて戻って来るわ…』

「直哉様のお帰り…を、
…お待ち…しております…」

『……自分…まだ…処女やのに…
俺の事…煽るん…、
微妙に上手なってんの
なんか…ちょっと腹立つわ……』

「……???」

自分は素直に思った事を
直哉に伝えたつもりで居たのだが、
煽っていると言われてしまって
何がなんだか…意味が分からないが…。

地下貯蔵庫を後にして
仕事に向かう直哉を…
座敷牢の中から一花は見送った。

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