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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第12章 嵐山

俥夫の宮下さんはこの
キモノフォレストの事を
あれこれと説明してくれて。

キモノフォレストで使用されている
京友禅は、大正時代から続く老舗
亀田富染工場のものなのだそうだ。

沢山の種類の中から厳選された
32種類の京友禅を
柱に使用しているのらしい。

そうここの説明をしながはも
俥夫の男性が私達の事を
何枚も撮影してくれて。

なんだか、観光案内が出来る
カメラマンさんみたいだなと
そんな風に思いながら、いい笑顔
下さーいと言われて
カメラに向けて笑顔を作っていると。

クイクイと隣から袖を引かれて
隣にいる直哉様の方を見ると。

『(なぁ、一花ちゃん…は、
あんな感じの男が好みなんかいな?)』

「確かに力仕事されておられるので、
いいお身体をされておられるとは
思いますが…、直哉様も…負けない位
いいお身体をされておられますよ?」

『ええんは…身体だけ…なん?』

性格…以外は…全部良いと…
言ったら殺される位では
済みそうにないので言いはしないけども。

「そうですねぇ…、お家柄も…
勿論であられますし。それに
お顔立ちもお声も…素晴らしいかと…」

『大事な事…忘れとるで…?
俺には…才能がある…』

陰陽師としての才能……
それは…直哉様にはあって…
私には…無かった物だ。

『それでは、この先に…ある
パワースポットにご案内しますね』

ぼんやりとしていたのだが
その声にハッとして我に返った。

俥夫の宮下さんがこのキモノフォレストの
先にあるパワースポットに
私と直哉様を案内してくれて。

竹林の様に並んだ友禅の林を抜けると
周囲をぐるっと友禅の柱に囲まれた
黒い龍の彫刻が施された玉のある
小さな池に辿り着く。

この池の龍に祈ると
希望が叶うのだそうだ。
こんこんと湧き出る愛宕の水に
自分の手をひたすと、心に安らぎが
訪れ幸せへと導かれるのだとか。

『折角ですので、お二人も…
龍の愛宕池のご加護を
頂いて…行って下さい』

『アホらし……、まぁ
鰯の頭も信心から言うしな…。
信じる者は救われる…、
けど、それが裏切られた時に
信じとった人の心が…
歪んでしもて…呪いを生むんや。
俺等ぁからすれば…同じようなモンやで』


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