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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第12章 嵐山

直哉様の質問には
人力車の俥夫さんが答えてくれて。

乗って来た船はトラックに載せて
また亀岡まで運んで行って、
船頭さんは電車に乗って
元の亀岡まで戻るのだそうだ。

『まぁ、俺等ぁは…
そんなんやのうて、ゆっくりと
美味い飯でも食いながら
舟遊びでも…しようや…』

ここまで嵐山を案内してくれた
俥夫さんとお別れをして、
人力車の次は屋形船へと乗り込んだ。

屋形船の定員は10名までなので
2人だけだとかなり広く感じる。

この辺りは川の流れが緩やかなのか
そんなに酔いそうな揺れもない。

赤い絨毯の上には机が置かれていて。
お酒と風呂敷に包まれた
お重の様になっている
お弁当が置かれていた。

『一花ちゃん
こっち来て、膝枕してぇや…』

「膝枕ですか…?どうぞ」

ゴロゴロと寛いでいる
直哉の前に移動して座ると、
直哉が一花の膝に頭を乗せる。

『ええわ…、贅沢しとる感じすんなぁ…』

船の心地良い揺れを感じながら
嵐山の景色を楽しむ訳でもなく、
私の膝に頭を置いて
用意されていた
日本酒をチビチビと飲んでいて。

舟遊び…と言う意味では
楽しんでいる…様子だったのだが。

『川床もええけど…
屋形船もええなぁ…。
嵐山だけやのうて、宇治でも
こんな風に貸し切りにして
舟遊び出来るトコあんねん』

「宇治ですか……
もう…お茶のイメージが強くて…」

『暑ぅなったら…抹茶の
かき氷でも…食べに行こうや』

宇治には抹茶のスイーツを
扱うお店が沢山あるし、
夏場は…宇治のお抹茶を使った
かき氷…お美味しいだろうなぁ…。

「かき氷…良いですね…
是非…その時には、直哉様に
ご一緒させて頂きたいです」

『一花』

ちゃん付けじゃなくて
呼び捨てで名前を呼ばれて。
下から伸びて来た直哉の手に
首を前に屈めるように促されて。

一花が首を身体毎
前に屈めると、唇が重なる。



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