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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第12章 嵐山

このお料理は嵐山にある
料亭で用意して貰った物らしく。

前菜に、お造りに、酢の物
煮物、鰆の西京焼きと
コース料理がお弁当感覚で
手軽に自分のペースで
景色を楽しみながら…頂ける様になって居る。

『飯と汁も…くれへんやろか?』

「あ、はい…ご用意します…」

普通のコースなら、最後にならないと
ご飯とお汁は頂けないけど。
このスタイルなら、好きな
タイミングで…ご飯も食べられる。

おひつの中のご飯は
タケノコと桜エビの炊き込みご飯で。
おひつの蓋を開けると、ふんわりと
タケノコと桜エビのいい香りがする。

「直哉様…どうぞ…」

『ん…』

いい頃合いで揚げたての天ぷらと
茶わん蒸しがこっちに届けられて。

川から嵐山の景色を楽しみながらの
お昼ご飯を直哉様と一緒に頂いた。

舟遊びを終えて元の
船着き場に戻って来る。

嵐山のメインストリートの
嵐山商店街をブラブラと
色んなお店が並んでいて
目移りしてしまいながら
進んで行くと、洋館が見えて来る。

この辺りの雰囲気からすると
異質感のある洋館は、
京都嵐山オルゴール博物館。

『ちょっと中、見て行こか』

「あ、待って下さい…
その前に写真撮らせて下さい」

洋館の前で着物姿と言うのも
これはこれでいい感じだなって
そんな風に思ったので、
直哉様を呼び止めて
写真を何枚か撮らせて貰って。

『折角やし、一緒に撮ろうや…』

そう言って肩を抱かれて
インカメラで…一緒に
ツーショットで撮影もして。

その後はオルゴール博物館の
内部を一緒に見学する。
世界最古のオルゴールや
バイオリンとピアノを
自動演奏する大きなオルゴール?
と言って良いのか…分からないのだけど
アンティークオルゴールの音色を楽しんで。

併設されているミュージアムショップに
その流れで足を踏み入れた。

色々な種類のオルゴールが
オルゴールショップでは販売されている。


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