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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第6章 もう1つのお土産

着物の女性は…京都なら
沢山歩いてそうだから…
違和感は無いよ…とは言って来るが。

着物姿の女性は沢山いても、
お股に振動するオモチャが
付いたパンツを履いてる女性は…、

早々に居ない様な…気がする…んだけど。

私が…このお屋敷に来た日に、
私の食事の摂り方を見て
ええ所の料亭でも…連れて行けるとは
言っていたには言っていたけど…。

こんなに早く…行く事になるなんて…。

『なぁなぁ…一花ちゃん
もういっこのお土産…忘れてんで?』

そう…直哉に隣から急かされて、
一花がもう1つの直哉からの
お土産の風呂敷包みを開いた。

シュル…シュルッ…

もう1つの風呂敷包みに
包まれていたお土産は…。
髪のお手入れに使う…
とても高級な椿油と…、
明らかに…高そうな…簪…に…。

そして…桐の箱に入った、
1点物…だろう…つげの櫛。
それから…明らかに
いい品物なのだろう…
箱に入った紅が入っていて。

それから…高級ブランドの
基礎化粧品が…トータルラインで
綺麗に揃えて入れられて居た。

多分…明日の…お出かけの為に
直哉様が…用意してくれた物…なのだろう。

この風呂敷包みの総額を…

想像して……しまって…。

怖くなって…考えるのは止めた。

『一花ちゃんは…、
べっぴんさんやさかい…なぁ…。
ほんまもんのべっぴんさんには、
ほんまもんの…ええもんが似合うねん』

「し…しかし…こんな…
高級な…物ばかり……私には…」

『貰う訳には…いかへん、
自分には不釣り合いやって言うん?
ちゃうで…、一花ちゃん
これは、お土産やけどな。
俺は…一花ちゃんに
これを、あげたんとちゃうねんで?
これはな…、俺が…可愛い
べっぴんさんの一花ちゃんに
もっと…俺好みのべっぴんさんに
なって貰お思って買うたもんやねん』

直哉が…その開いた風呂敷の中から
つげの櫛と椿油を手に取って。
一花に向かって手招きをして来る。


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