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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第7章 直哉様とお出掛け

「…っ、…か、…顔…ッ…」

キスとキスの合間に、
そう漏らす様に一花が呟く。

『ん?顔…?一花ちゃんの
顔がどないしたん?』

「不細工に…なってるんじゃ…?」

はぁ…っと…熱い吐息を…
一花が漏らしながら、
直哉にそう…尋ねた。

毎回の様に…キスをしようとした時の
顔が不細工だと直哉に
バカにされた様に…言われていたので。

今の…自分の顔が…、眉間に
皺を寄せた不細工な顔に
なってるんじゃないかと
一花は不安な様だった。

『一花ちゃん、今…自分が
…どないな顔しとるか…
知りたいん…?教えたろか?』

耳元でそう囁き掛けられて
ふぅっと…耳に吹き掛けられた息に
ぞくぞくと…鼓膜が震えて。
その声色に何とも言えない、
一種独特大人の男の色気を感じる。

『そうやなぁ……、そないに
知りたい…言うんやったら、
………教えたってもええけど…』

「…んんっ…!!」

また…耳元で囁き掛けられて
ぞくぞくっと全身を寒気の様な
毛穴が逆立って行く様な…感覚を
感じて、思わず声が漏れそうに
なってしまって…慌てて口を手で塞いだ。

『もっと…チューしたーなる顔…
しとったで?一花ちゃん』

「もっ…もう…聞きません…からっ…
聞いた私が…悪かったんでっ…ンんッ!!」

不意打ちだった…、ずっと
いつするかって…警戒してたのに。
直哉がショーツにセットされている
振動するオモチャのスイッチを入れて来て。

ブブブッ…ブブブッ…と
モーター音が自分の…着物の下から
自分の耳に聞き取れる程漏れて来る。


『そないな顔せんでもええし。
大丈夫やって、安心して…ん?
今…は…俺らーだけやし?』



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