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カゴノトリは貴方の腕の中で鳴く
第8章 先斗町のお茶屋

直哉がこの人数なんやし、
全員でじゃんけんして
負けた者が開いて行くと言う
オリジナルルールの、
おひらきさん大会になったのだが…。

……そんな感じで…
おひらきさん大会が始まったのだが。

かなり…大開脚状態になっているが
直哉は涼しい顔をしていて。

『自分…じゃんけん強すぎんか?』

「たまたま…なだけですよ……」

既に…舞妓さん3人も…
開脚の限界で畳の上に…座り込んでいて。

『ああっ…、私も…もう…限界だ…ッ』

と…わざとらしい感じで、
畳の上に横座りになっている
舞妓さん3人の上に
重なる様にして大嶋が倒れ込んで。

きゃぁきゃぁと…あの辺りから
舞妓さん達の声が聞こえている。

『ほっときほっとき。
先生は…お楽しみの最中やから。
俺等は俺等ぁで…続きしよか…』

そして…おひらきさん大会は
私が…勝者となって、
文字通りお開き…になったんだけど。

お座敷遊びと言うのは、
負けたら飲む…のがルールで
舞妓さん5人と…大嶋と直哉が
グラスの冷酒を一気に飲んで。

「あの…直哉様…、
もし…私が負けてたら…」

未成年なのでお酒飲めないし…、
どうしたら良かったんだろうかと
直哉に一花が尋ねると。

『ああ、そんなん…自分が
気にせんでええねん、
一花ちゃんの分も全部
俺が飲んだらええだけやん』

そう…いつもの調子の口調で言って。
不覚にも…その頼もしい言葉に…
キュンとしてしまったのだが…。

『なぁなぁ…、
次は、陣取りしよーや
チーム対抗戦でええやろ?
俺は…この子と一緒でええで』

そう言って直哉が…次の
お座敷遊びを提案して。
私とペアを組む…と…
私の両肩に手を置いて来て。

『大嶋先生は…誰と組むん?』

『センセ、私と組みまへんか?』

『うちとやんねぇ?先生』

そう言って5人の舞妓さん達が
大嶋先生の取り合いをしていて。
大嶋先生はモテモテで
かなりご機嫌の様子だったんだけど。

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