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第4章 踏み出す時

先週の週末も、３つの家族は山田家で夕食を食べていた。アルコールも入り、子供たちを2階で遊ばせると、夫婦の夜の生活についての話題になった。

「セックスはちゃんとしてますか」
という、山田家の旦那の話から始まった。

　他の夫婦は顔を見合わせながらあいまいな返事をしていると、正志がとんでもない告白をした。軽い感じでの話し方が、かえって真実味を感じさせた。

　山田家の子供たちが、正志の子供ではなく、他人の精子で生まれたこと、そしてそのために妻を貸し出したりスワッピングという行為をしていることの告白である。

　そして、それぞれの夫婦に、セックスで悩みはないのかと聞いてきたのである。以前の会話で、佐藤家と高橋家でもセックスの回数は少なくなっていることは話題に上っていたし、これだけの告白の後では、それぞれの状況を隠すことはできなかった。