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パパ活無法地帯 いただき!リリィちゃん
第1章 プロローグ テイカーおぢを撃て
それからはメインディッシュを味わってから歓談しつつデザートも食べ終え、私は高級なミネラルウォーターで酔いを覚ましながらマサユキさんがグラスワインをぐいと飲み終えるのを眺めた。
店員さんがお会計の紙を持ってきた所でマサユキさんは高級そうな財布を取り出し、そこから1万円札を5枚出して私に差し出した。
「リリィちゃん、今日は本当に楽しかったよ。また会いたいからメッセージアプリの連絡先を交換してくれないかな?」
「もちろんいいですよ。ただ、私普段イノスタしか使わないのでイノスタでもいいですか? メールアドレスでもいいです」
「ああ、最近の子はそうらしいね。じゃあメールアドレスを教えて貰おうかな、僕の方から後で空メールを送っておくよ」
「ありがとうございます!」
私はマサユキさんから受け取った5万円を財布にしまうとわざと旧型を使っているスマホを取り出し、マサユキさんにパパ活専用のメールアドレスを紙に書いて渡した。
メッセージアプリの中でも電話番号に紐づけされているものを教えると関係がこじれた時に面倒なので、こういう時はいつでも切れる連絡先を教えるのがセオリーだ。
マサユキさんがパパ活女子に具体的な見返りを求める弱者男性、いわゆるテイカーおぢであることはマッチングアプリで連絡を取っている段階で何となく分かっていた。
私はそれを踏まえた上でテイカーおぢであるマサユキさんから後腐れなくお金を貰う算段を立てていて、今日無事に5万円を貰った後は次第に距離を遠ざけてさよならするつもりだった。
こういう人は他に何人ものパパ活女子に貢いでいるはずなので、その一人がフェードアウトした所で大して気に留めないだろう。
いただき5つの誓い。一つ、相手を無害なガチ恋に育てること。今回の場合は無害なままでさよならすること。
店員さんがお会計の紙を持ってきた所でマサユキさんは高級そうな財布を取り出し、そこから1万円札を5枚出して私に差し出した。
「リリィちゃん、今日は本当に楽しかったよ。また会いたいからメッセージアプリの連絡先を交換してくれないかな?」
「もちろんいいですよ。ただ、私普段イノスタしか使わないのでイノスタでもいいですか? メールアドレスでもいいです」
「ああ、最近の子はそうらしいね。じゃあメールアドレスを教えて貰おうかな、僕の方から後で空メールを送っておくよ」
「ありがとうございます!」
私はマサユキさんから受け取った5万円を財布にしまうとわざと旧型を使っているスマホを取り出し、マサユキさんにパパ活専用のメールアドレスを紙に書いて渡した。
メッセージアプリの中でも電話番号に紐づけされているものを教えると関係がこじれた時に面倒なので、こういう時はいつでも切れる連絡先を教えるのがセオリーだ。
マサユキさんがパパ活女子に具体的な見返りを求める弱者男性、いわゆるテイカーおぢであることはマッチングアプリで連絡を取っている段階で何となく分かっていた。
私はそれを踏まえた上でテイカーおぢであるマサユキさんから後腐れなくお金を貰う算段を立てていて、今日無事に5万円を貰った後は次第に距離を遠ざけてさよならするつもりだった。
こういう人は他に何人ものパパ活女子に貢いでいるはずなので、その一人がフェードアウトした所で大して気に留めないだろう。
いただき5つの誓い。一つ、相手を無害なガチ恋に育てること。今回の場合は無害なままでさよならすること。