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犯されたスイミングスクール
第2章 謎の男
 戻りが遅い彩を心配して、様子を見に来てアオイは、知らない男に彩が、いかがわしいことをさせられている場面を目撃した。

 水泳1番のアオイは性に対する興味はなかったが、友達などの話を聞いて得た知識で、男の行為が異常であることは理解できた。

 大人の男に、立ち向かう度胸など無かったが、尊敬する大好きな彩を助けるために、怯える身体を動かし、男を突き飛ばした。

「彩先生っ、はやく、はやく逃げてっ 」

 アオイの呼びかけにも反応せず、彩は床に膝をついたまま動かない。

「先生っ?……どうしたんですかっ、はやっ……イタッ、イタィッ……」
 
 立ち上がった男は、アオイの髪を引っ張り上げていた。

「おいっ、お前のせえで台無しだよ。殺すぞクソガキ」

「は、はなせっ……はなして……うぅ」

ーー痛い、怖いよ。

 痛みと恐怖でアオイは涙声になっていた。

「くそっ……おい、彩ぴょん。コイツの名前なんて言うんだ」
 
 男はアオイに視線を向けたまま、彩に聞いた。

「……その子は、橘アオイ。小学5年生。アオイは将来プロになれる素質ーー」

「もういいっ」

 アオイの説明を始めた彩を男は声で黙らた。

ーームカつくんだよな、こういう才能のあるガキ。

  ……コイツの人生台無しにしてやるか。

 
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