この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ヒヤシンスの恋
第2章 薔薇の秘密
「うわあ!!めちゃくちゃ美味しそうじゃん!!
ミレイすごい!!やっぱり天才⁈」

染布が子どものような歓声を上げる。

広々としたダイニングルームの大きな縦長のダイニングテーブルは如何にもアンティークな…百年は経っていそうな重厚なものだ。
その上に置かれたキンパとスープジャー。
ちょっと場違いかな…。
…けれど、染布はひたすらに無邪気だ。

「わあ!スープまで?ありがとう。
ねえ、ミレイ、食器棚から適当にお皿とか出してよそってよ。
僕、よく分からないから」

「…はあ…。
わかりました…」
ダイニングルームの隣、広いアイランド型キッチンはリノベーションされたものらしい。
オール電化の最新式だ。

「…うわあ…」
年代物の硝子貼りの食器棚には、ロイヤルコペンハーゲン、ミントン、ウエッジウッド、ジノリ、マイセン、エインズレイ…と世界に名だたる有名なブランドの陶磁器の数々が並んでいた。

…このおうち…すっごいお金持ちなんじゃない?やっぱり…。

その隅に、こじんまりとだが青磁の食器が納められていた。
ターコイズブルーとモスグリーンが融合したような綺麗な温かみがある青磁器は…アジアのものだろう。

…フカヒレスープにはこちらよね。
スープに合いそうな器を選び、スープジャーから移す。
同じ青磁器の平皿を取り皿にする。

それらを染布の前に並べて、勧める。

「…お口に合うかわかりませんが、どうぞ」

染布はにっこりと微笑んだ。

「いただきます。ミレイ。
ありがとう」

胸がきゅんと甘く締め付けられる。

…それはまさに天使のような無垢な微笑みだった…。






/53ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ