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ヒヤシンスの恋
第2章 薔薇の秘密
「うまっ!!このキンパやば!美味い!!」
海苔巻きを口に運ぶなり、染布は叫んだ。
「良かったあ…。
慌てて有り合わせで作ったから…」
菫はほっと胸を撫で下ろす。
…何しろ、料理教室で習って以来作っていなかったのだから。
「スパムハム入っているとほんっと美味いよねえ。
カニカママヨ最高!」
割とジャンクなものを入れても美味しいのがキンパの良いところだ。
「本当はエゴマの葉があれば良かったんですけど…」
「日本のスーパーにあんまり置いてないよね。
でも、何を入れても美味いのがキンパだからさ」
「そう思います」
「すっごい美味しいよ。
ねえ、ミレイも食べなよ。
こんなにたくさん僕一人じゃ食べられないし。
菫もごはんまだ食べてないんでしょ?」
…確かに。
海苔巻き三本分のキンパは多いかも。
菫も晩御飯はまだだった。
「…でも…」
…さすがにここで染布先生と食べるのは、厚かましいんじゃないだろうか。
お隣とは言え、ピアノの先生のお宅だし、しかも夜だし…。
「一緒に食べようよ、ね?」
琥珀色の瞳で覗き込まれる。
美しくて、少しだけ寂しげな瞳…。
「…は、はい。
じゃあ、お言葉に甘えて…」
菫はぎこちなく頷いたのだった。
海苔巻きを口に運ぶなり、染布は叫んだ。
「良かったあ…。
慌てて有り合わせで作ったから…」
菫はほっと胸を撫で下ろす。
…何しろ、料理教室で習って以来作っていなかったのだから。
「スパムハム入っているとほんっと美味いよねえ。
カニカママヨ最高!」
割とジャンクなものを入れても美味しいのがキンパの良いところだ。
「本当はエゴマの葉があれば良かったんですけど…」
「日本のスーパーにあんまり置いてないよね。
でも、何を入れても美味いのがキンパだからさ」
「そう思います」
「すっごい美味しいよ。
ねえ、ミレイも食べなよ。
こんなにたくさん僕一人じゃ食べられないし。
菫もごはんまだ食べてないんでしょ?」
…確かに。
海苔巻き三本分のキンパは多いかも。
菫も晩御飯はまだだった。
「…でも…」
…さすがにここで染布先生と食べるのは、厚かましいんじゃないだろうか。
お隣とは言え、ピアノの先生のお宅だし、しかも夜だし…。
「一緒に食べようよ、ね?」
琥珀色の瞳で覗き込まれる。
美しくて、少しだけ寂しげな瞳…。
「…は、はい。
じゃあ、お言葉に甘えて…」
菫はぎこちなく頷いたのだった。