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人見知り巨乳女子とロールキャベツ系整体師の恋
第6章 いつも通りの施術



うつ伏せから腰掛ける姿勢に変えるよう綾子を促し、彼女の動作を待った。

額から汗の筋が伝ってきて、慌てて腕で額の水分を拭う。


姿勢を変えるためにアイマスクを外した綾子の横顔は、なんとなく紅潮しているように見えたが、まじまじと見ることははばかられた。


「真野さんはすこしストレートネック気味なので、肩凝りに拍車がかかるんだと思います」
接客モードに切り替え、綾子の症状の説明を始めた。

縮こまる綾子の背筋を伸ばすため、かなり気を遣って、彼女の背中や顎先に触れた。


しかし、先ほどから綾子はうつむき加減で、話を聞いているのかよく分からない態度を取っている。

大樹が少し心配になったその時、綾子は豊かな胸を覆い隠すように腕を組み、完全にうつむく姿勢を取った。


えっ…

好転反応としての体調不良なら反応が早いなと思いつつ、彼女の身体を支えようと咄嗟に肩を持つ。

自分のせいで気分を悪くさせていたら申し訳なさでいっぱいなのだが、とりあえず症状を聞こうと綾子の顔を覗き込んだ。

やはり綾子の顔は紅潮しており、じんわりと水分を溜めた瞳が、大樹をドキッとさせた。

「すみません……」
そう言いつつ、さらに前かがみになろうとする綾子に対し、

「全然大丈夫ですよ。やっぱりどこか痛いですか?」
至って冷静に、彼女の身体を心配した。


「えっと………あの………

…胸の先が痛くて………」



予想もしていなかった彼女の言葉に、大樹は硬直する。


綾子はその様子を察してか、

「すみません!
たぶん生理かなんかです…帰ります……」
と誤魔化し、あたふたと施術台から降りようとする。



「あの、ちょっと待ってください

もしよかったらなんですけど…

僕が楽にしてあげてもいいですか?」

大樹は可能な限り言葉を選んだつもりだったが、自身の内から湧き出てくる欲求を抑えられるかについては、考えていなかった。
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