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人見知り巨乳女子とロールキャベツ系整体師の恋
第2章 綾子は初めての整体を受ける



「真野さんはすこしストレートネック気味なので、肩凝りに拍車がかかるんだと思います」
スマホの触り過ぎには注意して―などと、綾子の異変を知ってか知らずか、相原は綾子に正しい姿勢を教えるために、肩甲骨を押したり、顎に触れたりした。

しかしその行為どれもが控えめで優しく、なぜかは分からないが綾子はそれをもどかしく感じた。


はぁ……はぁ……

下肢の施術の時と同じように、どっくん、どっくん、と心臓が脈打っている。


居ても立ってもいられなくなり、両手を胸の前で組み、胸の先端の鈍痛が治まるまで少しうつむき加減で待つことにした。
涼しいくらいの室温に反し火照った顔を、相原に見られたくなかったからだ。


「…真野さん?大丈夫ですか?」
相原はようやく異変に気付いたのか、綾子の両肩を支え顔を覗き込んだ。

その顔は心底綾子を心配している面持ちで、このままだと救急車でも呼んでしまうのではないかというくらい動揺していた。


「すみません……」
綾子は恥ずかしさと、胸の苦しさで一層顔を赤らめ、さらに前かがみになった。
こうすると施術着から乳首が離れ、ほんの少しだけ楽になった。

「全然大丈夫ですよ。やっぱりどこか痛いですか?」

たしかに胸の痛みはあったが、これは怪我としての痛みではなく、なんとなく恥辱的な感覚なのだろうという自覚があった。


「えっと………あの………

…胸の先が痛くて………」

人生で初めての種類の、強い刺激を局所に感じ、堪えきれず言ってしまった。



「………」
困惑した様子の相原を見て、綾子はすぐに我に返った。

「すみません!
たぶん生理かなんかです…帰ります……」
綾子は慌てて口にし、彼から顔を背けた。

たぶん痴女か何かだと思われただろう。

最初から、この整体院には今回一度きりのつもりで入ったが、それでも変態のように思われたことは顔から火が出るくらい恥ずかしかった。




「あの、ちょっと待ってください

もしよかったらなんですけど…

僕が楽にしてあげてもいいですか?」

相原は立ち上がった綾子の両肩に手を置き、再度座らせた。
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