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未婚の母、桃宮茉莉32歳
第21章 制服で悪戯
秘密基地ができて、ある意味、童心に帰った叔父と、懐かしい旧我が家で、子供時代に戻れた私。まるで、高校生か大学生のような感じでした。
解体する予定だったので、母が不用品はほとんど置いて行っていたこともあって、いろいろなものが押し入れに入っていました。
私が家を出るときに持ち出した荷物と、母が福岡に持って行った荷物以外はありました。アルバムや思い出の品の多数は母が持って行ったり、私が持ち出したりしていましたが、忘れていたものも。
そのなかには、中学時代の制服。高校の制服は、卒業式まで着用するので持ち出していたのですが、中学の制服は置き去りになっていました。それを見つけたのは、叔父。
「中学の制服は、大事にした方がいいよ。思い出もあるだろうから」
と、話す叔父。中学時代ってあまりいい思い出はなかった。でも、悪夢の高校時代に比べれば、まだマシだったというくらい。私の人生で児童・生徒の時代にいい思い出は何もなかったから。
「中学時代にいい思い出はないわ。高校時代よりはマシだけど」
と、叔父に打ち明けた。叔父は、少し悲しそうな顔をした。そうだった。叔父の娘の恵里ちゃんは、小学校6年生で亡くなったのだった。無神経だったわ。でも、事実だから仕方がないけど。
「そうか。今から楽しい中学時代を作ろうか?」
と、笑った叔父。
「え?」
と、私が何を言っているの?という感じで訊いたけど、叔父の答えは、
「その制服を着て、エッチしたら、思い出にならないか。中学時代の思い出になるかどうかはわからないけど」
と、言うものだったわ。なるほどって思って、来ていたワンピースを脱いで、中学時代のジャンパースカートを着てみた。スカートのチャックは簡単に上がったわ。脇腹の辺りにあるホックは、若干、胸が苦しいけど、留めることができたわ。
「中学生の出来上がりだね」
と、話す叔父。そして、私を見ながら、涙があふれてきた叔父。あ、恵里ちゃんを思い出せてしまった?そんな気がしたわ。でも、それを口にしてはいけないと、私は黙っていた。叔父も黙って、私を見ていた。でも、多分、涙で、私の姿はぼやけていたかもしれない。
そう、恵里ちゃんには、中学時代はなかった。どんな制服を着ることになっていたのかわからないけど、もう、永遠に恵里ちゃんは、中学の制服を着ることはない。
解体する予定だったので、母が不用品はほとんど置いて行っていたこともあって、いろいろなものが押し入れに入っていました。
私が家を出るときに持ち出した荷物と、母が福岡に持って行った荷物以外はありました。アルバムや思い出の品の多数は母が持って行ったり、私が持ち出したりしていましたが、忘れていたものも。
そのなかには、中学時代の制服。高校の制服は、卒業式まで着用するので持ち出していたのですが、中学の制服は置き去りになっていました。それを見つけたのは、叔父。
「中学の制服は、大事にした方がいいよ。思い出もあるだろうから」
と、話す叔父。中学時代ってあまりいい思い出はなかった。でも、悪夢の高校時代に比べれば、まだマシだったというくらい。私の人生で児童・生徒の時代にいい思い出は何もなかったから。
「中学時代にいい思い出はないわ。高校時代よりはマシだけど」
と、叔父に打ち明けた。叔父は、少し悲しそうな顔をした。そうだった。叔父の娘の恵里ちゃんは、小学校6年生で亡くなったのだった。無神経だったわ。でも、事実だから仕方がないけど。
「そうか。今から楽しい中学時代を作ろうか?」
と、笑った叔父。
「え?」
と、私が何を言っているの?という感じで訊いたけど、叔父の答えは、
「その制服を着て、エッチしたら、思い出にならないか。中学時代の思い出になるかどうかはわからないけど」
と、言うものだったわ。なるほどって思って、来ていたワンピースを脱いで、中学時代のジャンパースカートを着てみた。スカートのチャックは簡単に上がったわ。脇腹の辺りにあるホックは、若干、胸が苦しいけど、留めることができたわ。
「中学生の出来上がりだね」
と、話す叔父。そして、私を見ながら、涙があふれてきた叔父。あ、恵里ちゃんを思い出せてしまった?そんな気がしたわ。でも、それを口にしてはいけないと、私は黙っていた。叔父も黙って、私を見ていた。でも、多分、涙で、私の姿はぼやけていたかもしれない。
そう、恵里ちゃんには、中学時代はなかった。どんな制服を着ることになっていたのかわからないけど、もう、永遠に恵里ちゃんは、中学の制服を着ることはない。