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未婚の母、桃宮茉莉32歳
第7章 叔母
私もお腹が空いてきて、法事だったこともあって、制服姿だったので、そのままお弁当とはいえ食べるのはどうかと思う内容だったので、自分の部屋で着替えた。家の普段着。

叔父の宗次と一緒にお弁当を食べた。母は慌てていたのか、ビールは出していたけど、お茶がないので、急須に茶葉を入れて、お湯を入れて、お茶を作って、叔父の宗次の分と、私の分を作って座卓まで運んだ。

「ありがとう」

と、言って飲む叔父の宗次。

「血が繋がっていると、似ているものだな。茉莉ちゃんは、美里にそっくりだ」

と、自分の亡くなった妻に似ていると、私を見つめていた。

確かに、生前の美里叔母さんは、背格好も、色白な肌や、眉の形、目の形、鼻の形、口元。似ているところが多かった。

はっきり言って、私は母には似ていなかった。母のミトコンドリアはどこにいったのかしらというほど似ていなかった。

でも、美里叔母さんには、似ていると言われたし、私自身も、叔母自身もお互いに似ていることを認識していた。

だから、叔父の宗次が言うことは、間違っていない。ただ、叔父の宗次と私の接点が少なかったから、叔父の宗次が、気が付かなっただけ。

叔父の宗次と美里叔母さんが知り合ったのは、大学時代。だから、叔父の宗次が似ているというなら、そのころの美里叔母さんとということになりそう。

医師の家系の叔父の宗次と、身内に不幸が続いていて癌家系を疑われていた美里叔母さんの結婚は多難だったと聞いていた。叔父の宗次は、美里叔母さんに一目惚れくらいの勢いだったけど、周囲の目は冷ややかだったそう。

叔父の宗次は、周囲の反対を押し切って結婚した。でも、娘を癌で亡くし、妻を癌で亡くし、周囲は、「ほら、言った通りだろ」という冷ややかな感じだったそう。

叔父の宗次はそれでも、妻の葬儀の時に、

「14年間、俺は幸せだった」

と、言って号泣していた。それくらい美里叔母さんが好きだった叔父の宗次。
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