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未婚の母、桃宮茉莉32歳
第17章 叔母への対抗心
「キャラ?」

と、首を傾げた叔父。

「叔父さんって、美里叔母さんには、頭が上がらない感じだったみたいだもの。それで、そんなことを言われても、無理だと、私も思うから。でも、叔父さんの本当のキャラというか、性格はどうなの?私、子供のころは、もっと、おっかない人だと思っていたの。難しいというか、取っつきにくいというか、『触らぬ神に祟りなし』くらいに思っていたわ」

と、私が話すと、

「頭が上がらないか。そうだったかもしれないな。世間は勘違いしているんだよ。僕が医師だから、美里は結婚したと思っているんだ。世間では医師とはモテると相場が決まっているらしい。確かに、周りにもいるよ。この男が医師だから、この奥さんは結婚したのだろうなって思う人が。でも、僕と美里は違った。僕が美里を拝み倒して結婚をしてもらったんだ。美里は、何度も拒否したよ。結婚を申し込んだ時点で、克彦兄さんも元気だったし、妹の里奈さんも元気だったから、『癌家系』とは関係なさそうだけど、兄妹はみんな、『癌家系』を疑っていたんだと思うよ。多分、その親世代にも癌で亡くなった人が多かったから。あと、若死にも多かったらしいからね。美里から最初は、『友達のままでいいと思う』と、断れられ、『ごめんなさい。あなたにふさわしい女ではないの』と、断られ、最後に『私は長生きできないから』と、断られた。それでも、僕は『もし、何らかの理由で、美里さんが先に亡くなるとしても、僕は、それまで、一緒にいたい』と言って、拝み倒したんだよ」

と、語った叔父。美里叔母さんが亡くなった時に、叔父が言った言葉と、この話の内容は間違いなく合致していた。そうなんだ。叔母が求婚したのではなくて、やはり、叔父が求婚して成立した夫婦だったのだと、納得できたわ。

「だから、僕の本当のキャラというか性格は、美里が知っている僕と一緒かどうかはわからない。というより、15年もこのキャラで、生きてきたから、何が本当の自分なのかわからないのさ。確かに、美里がいないところでは、もしかしたら、茉莉ちゃんが言うような『おっかない』『難しい』『取っつきにくい』性格だったのかもしれない。そう。確かに、美里の前では、嫌われないように、美里が強く言い出したら、折れてきたように思うよ」

と、呟いた叔父。
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