この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
情報ねずみは眠らない
第1章 探偵の裏の顔
「・・・・当たり前だろ?オレを誰だと思ってんだ。天下のネズミ様だぜ」

端末の中の白ネズミが胸を張るような仕草をしている

「どんなセキュリティ万全な会社でも、ネズミ一匹くらいが入り込む隙間はあるもんさ」

そう言い終わる前に、ひなの端末に圧縮ファイルが送られてきた

「・・・ありがと。」

「・・・あのよ、お嬢ちゃんが3年前の事件について調べるのは自由だが、あの製薬会社は正直、マジでやばいぜ?」

ネズミのアバターは画面の中でうろうろと歩き回りながら、ひなを見上げている

「今んとこはまだ危ない橋を渡っちゃいないが、もし、嗅ぎまわってることがバレたら…」


「殺されるぞ」


ネズミの神妙な機械音声が部屋に響く
ひなは表情を緩めると、改めて端末に向き合った

「心配してくれてありがとう、ネズミくん。でも、平気だよ。」

「ケッ誰がお前の心配するもんか。お前がヘマすることで、オレまで危険に晒されんのが嫌なだけだ」

ネット上のみに現れる情報屋、白いネズミのアバターを使っていることで、通称ネズミと呼ばれているが、誰も正体を知るものはいない
素性も、年齢も、男か女かさえも、ひなはネズミのことを知らない
だが、ひなが情報屋として働き始めてからずっと、ネズミは手を貸してくれていた
そんなネズミにずっと仲間意識を抱いていたのだった

「口が悪いのも相変わらずだね、ネズミくん」
ひなは小さく笑い、礼を述べると通信を切った


薄暗い探偵事務所には、静寂だけが残っていた
/91ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ