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情報ねずみは眠らない
第4章 情報屋の前の顔【前編】
目が覚めた時、自分がどこにいるのか、分からなかった
全く見覚えの無い部屋に、簡素なベッド、白いリネンの上に寝かされていた
視線を動かすと、近くの椅子に白衣の男が座っているのが見えた
この男も、見覚えが無い。右目に眼帯をつけ、黒いボサボサの髪を後ろでひとつに束ねている。
ひなの視線に気づいたのか、白衣の男は立ち上がり、ベッドの端に立った

「…起きたか。3日も眠りこけやがって……」

冷たい声と、眼帯に隠されていない方の鋭い眼光にひなは恐怖を感じる
男は怯えるひなを気にも留めず、懐から携帯電話を取り出し、誰かに電話し始めた
電話が終わった後、白衣の男は何事も無かったかのようにまた椅子に座って何かを読んでいるようだった

10分ほど経っただろうか、部屋の扉が開き、別の男が顔を覗かせた

「目が覚めたんだ~!良かったね~、さすが先生の治療だ~」

へらへらした態度のモスグリーンのコートを着た男…
ひなはその男を見た瞬間に自分の身に何があったのかを、急速に思い出した

動かなくなった家族を、血の海になった家を、そして、ひなが助けを求めたこの男を
その瞬間、右の背中に激痛が走る

「いっ…!!!痛いっ!!」

痛みを噛みつぶそうとするように、顔を歪ませるひなの前で白衣の男とコートの男は呑気に話をしている

「厄介なもん拾って来やがって…、輸血パックをいくつ使ったと思ってる…」

「ごめんごめん~、ちゃんと治療費は払うからさ~。ところで、どうだった?例の研究資料」

『研究資料』その言葉にひなはピクリと反応した
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