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ふみふみ
第4章 ケージ

出てから、部屋中を走り回った。
そして、また七海ちゃんの肩に向かってダダダダっと走って行き肩に乗った。

アタシは七海ちゃんのこう言ったのだ。

「(もう、あのケージには入りたくない…)」
「ケージが嫌いないのね?おチビちゃん?」

「(大嫌いだよー!!)」
「でも、お留守番の時は入っていないとダメなのよ?」

「(でも、入りたくないよー!!)」

七海ちゃんはちょっと困った様な顔をしていた。
まだ、生後2か月の子猫なのだ。

留守の間はケージに入れておく方が何かと安心だと思っていた。
けれど、アタシはそれを聞かなかった。

その日の夜も寝る時間になるとケージに入れられた。
その時も大声で鳴いたのだ。

七海ちゃんは、仕方なくアタシをゲージの外に出して一緒のベッドに寝かせてくれた。
ベッドはとても広くて大きくて、七海ちゃんと眠ると気持ち良かった。

翌日も七海ちゃんが会社に行くとき、ケージに入れられた。
その時、大声で鳴いたのだ。

そして、七海ちゃんが仕事から帰って来ると「出せ出せ攻撃」をした。
アタシは殺されるような声で鳴いたのだ。

その声に、七海ちゃんは根負けしてしまった様だった。
ケージのドアを取り外して、トイレには入れるようにしてくれた。

アタシは嬉しくて部屋中をダダダダっと走り回っていた。

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