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ふみふみ
第8章 初雪
それを組み立ててゆく。
すると、それは丁度二人分くらいの大きさのテーブルになった。
そのテーブルの下にお布団の様な敷物を敷いた。
七海ちゃんはそのテーブルにお布団や毛布をかぶせていき、一番上に四角くて薄い板を置いた。
電気コードをそのテーブルに取り付けた。
そして、スイッチをONにしたのだ。
すると、どうだろう。
テーブルの下には暖かな光が射しているではないか。
七海ちゃんは、そのテーブルの中にアタシを押し込んだ。
「フミ、これがコタツよ…暖かいでしょう?」
これが、コタツと言うものなのか。
そう、アタシは思っていた。
年末にアタシが乾燥機の中で眠っていた話を聞いた智也が、自分のボーナスからお金を出して七海ちゃんにコタツをプレゼントしてくれたのだ。
アタシは七海ちゃんのベッドからこの暖かなコタツへと移動していった。
この寒さ厳しいこの季節にはコタツが必要だった。
アタシは毎日がとても幸せだった。
アタシにはコタツは必要不可欠だったのだ。
智也には感謝している。
そんな智也にアタシが感謝していた頃だった。
アタシは部屋の窓に空から白くてキラキラ光る物が降りてくるのを見つけた。
始め、それを見た時何なのか分からなかった。
でも、部屋はとても寒かったのだ。