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ふみふみ
第2章 誕生
アタシともう一人の三毛猫とはちょっと模様が違っていた。
妹の三毛猫はまだら模様の色をした三毛猫だった。
アタシの身体は三毛猫だったけれど、顔はそんなに色は入っていなくて白が多くて綺麗に見えた。
それに、アタシは5人兄妹の中でも一番活発だった。
弟や妹たちの身体の上に乗っては押し倒していった。
弟の茶トラ2匹は本当に性格が穏やかで、優しい子だった。
七海ちゃんはきっとこの茶トラを選ぶに違いないと思っていた。
だって、アタシよりも茶トラの方が断然綺麗だし、可愛かった。
でも、七海ちゃんは女の子を探している様だった。
茶トラは男の子だ。
白猫も男の子だった。
アタシともう1匹の三毛猫は女の子だった。
三毛猫の男の子は滅多に生まれてこない。
何故、三毛猫には男の子が少ないのか。
それは、男の子か女の子かを決めるのは、染色体のうち「性染色体」と呼ばれる部分で、男の子は「XY」で女の子は「XX」なのだそうだ。
三毛猫の毛色である「黒・茶・白」の3色を実現するには「XX」であることが必要条件であるらしい。
その為、基本的に女の子しか三毛猫にはなれないらしいのだ。
では、男の子の三毛猫が生まれる確率はどれくらいなのだろう。
この場合、白以外の2色を持てるため、三毛猫は誕生するらしい。
ただし、突然変異であるため可能性は極めて少なく、その確率は実に3万分の1で0.03%だと言われている。
また、男の子の三毛猫は生まれつき身体が弱かったり、繁殖能力が機能しないと言った症状がみられることが多いらしい。