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ふみふみ
第2章 誕生
そんなことからアタシは三毛猫の女の子だった。
しっぽはとても長くて綺麗だ。
妹の三毛猫のしっぽは短かった。
七海ちゃんは一番元気のいい子はどの子だろうと思っていた。
アタシは5人兄妹の中でも一番お転婆だったかもしれない。
そんな、アタシを七海ちゃんはジッと見つめている。
七海ちゃんはアタシを抱き上げてこういったのだ。
「お母さん、私、この顔の白い三毛猫にするわ…」
すると、弟の真司がこう言ってきた。
「えー?そんな汚い色の猫にするの?」
「えー?とても可愛い三毛猫よ…ね、智也くん…」
智也は話を振られてちょっと困っている様だった。
「うん、その子が一番元気は良さそうだよね…」
「そうでしょう?元気がいい子が一番よ…」
「そうだよね…身体が丈夫じゃないと困るしね…」
「そうよね…」
智也と七海ちゃんはそう言うとアタシを見ている。
アタシは身をよじって七海ちゃんの手から逃れた。
そして、また兄妹たちとじゃれ合っていた。
「じゃ、お母さん後1か月して子猫が生後2か月になったら引き取りにくるわ…」
「分かったわ…」
七海ちゃんはアタシが生後2か月になるまでママと一緒にいさせてくれるみたいだった。