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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第4章 あなたと逢えたから
―はい、田所でございます。
 携帯に出た女性の可愛らしい声が甦った。
 オーナーは萌の様子に格別不審を抱いた風もなく、屈託なく言った。
「祐一郎にご用でしたら、伝言しましょうか? 何なら、あいつのいるスタジオの電話番号を―」
 オーナーは親切のつもりで言ってくれたに違いない。でも、萌は到底、最後まで聞いていられなかった。
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