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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第4章 あなたと逢えたから

 カーステレオから聞こえてきた、あの曲だ。
 頬を熱い雫がころがり落ちる。
 萌はその雫が涙かなのか雨滴なのかさえ判らず、じっとその音に耳を傾ける。
 すれ違った女子高生が遠ざかってゆくにつれ、あの曲も聞こえなくなってゆく。
 萌は何かを振り切るように小さく首を振ると、ゆっくりと前に向かって歩き出した。

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