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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第2章 平凡な主婦が考えることとは。
何故、あんなことを言ってしまったのか判らない。でも、その数秒後、萌はとにかく、その野村萬斎似の男と共に写真館の中にいた。
その日、萌は駅前のデパートまで中元を手配しに出かけた帰り道だった。夫の仕事柄、中元を贈らねばならない相手はたくさんいる。その他にも、栃木にいる夫の両親、更には同じR市内に住む萌の実家、親戚と数え上げれば枚挙に暇がない。予め、そういった義理のある付き合いの欠かせない相手の名をメモにリストアップしておき、デパートでそれぞれにふさわしい品を選び配送まで頼んでおくのだ。
その日、萌は駅前のデパートまで中元を手配しに出かけた帰り道だった。夫の仕事柄、中元を贈らねばならない相手はたくさんいる。その他にも、栃木にいる夫の両親、更には同じR市内に住む萌の実家、親戚と数え上げれば枚挙に暇がない。予め、そういった義理のある付き合いの欠かせない相手の名をメモにリストアップしておき、デパートでそれぞれにふさわしい品を選び配送まで頼んでおくのだ。