この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第8章 Tomorrow~それぞれの明日~
ふと視線を動かした萌の眼に映ったのは、ガラスの向こうにひろがる庭園だった。六月最後の日曜日、そろそろ黄昏刻に差しかかり、蜜柑色の夕陽が片隅の紫陽花を照らしている。真っ青に染め上げられた紫陽花が何株も群れ集まっていて、なかなか豪華な眺めを呈している。
昼前まで降り続けた雨の名残か、エメラルドグリーンの葉の上に、水晶のような雫がひと粒残っていた。オレンジ色に染まった雫がきらきらと夕陽に照らされ、煌めいていた。
昼前まで降り続けた雨の名残か、エメラルドグリーンの葉の上に、水晶のような雫がひと粒残っていた。オレンジ色に染まった雫がきらきらと夕陽に照らされ、煌めいていた。