この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第2章 平凡な主婦が考えることとは。
「あっ、今の表情はとても良かったよ」
そのひと言で、彼が萌をリラックスさせるために、わざと先刻の話をしたのだと判る。
「その頃から、雨は嫌いだったけど、紫陽花は好きだったな。何かねえ、ホッとするんだよね。ずうっと雨続きの風景の中で、紫陽花が咲いてると、そこだけパッと華やかに見えるでしょう。そういうところが好きなのかな」
「判ります、それ。私も梅雨は苦手だけど、紫陽花は好きだもの」
萌が勢い込んで応えたその時、またフラッシュが続いて二、三回瞬く。
そのひと言で、彼が萌をリラックスさせるために、わざと先刻の話をしたのだと判る。
「その頃から、雨は嫌いだったけど、紫陽花は好きだったな。何かねえ、ホッとするんだよね。ずうっと雨続きの風景の中で、紫陽花が咲いてると、そこだけパッと華やかに見えるでしょう。そういうところが好きなのかな」
「判ります、それ。私も梅雨は苦手だけど、紫陽花は好きだもの」
萌が勢い込んで応えたその時、またフラッシュが続いて二、三回瞬く。