この作品は18歳未満閲覧禁止です
逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第2章 平凡な主婦が考えることとは。
「ああ、良いね。紫陽花、丁度、今の季節にぴったりだもんね。僕も紫陽花は好きな花の中に入るかな。僕は子どもの頃から、梅雨が大嫌いでねー、小学生から野球やってたから、練習できなくなるでしょ、雨だと。あれが嫌だったんだ。勉強が嫌いで、家の中でじっとしてるのがとにかく苦手な子だったもんで」
その悪戯っぽい笑みに思わずこちらまでクスリと笑いが零れる。
刹那、シャッター音が響き、閃光が眼の前で光った。