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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第2章 平凡な主婦が考えることとは。
一枚の写真を撮るために、ここまで真摯に一人一人の客と向き合っているカメラマンがいる。仕事と割り切って、適当にこなせばそれで済むことなのに、彼はこの写真館を訪れるそれぞれの客を少しでも理解し、より自然な良い表情を引き出そうと日々、努力している。
萌はといえば、これまで何をしていたのだろう。平穏な日々を単調だ、退屈だと決めつけ、自分からそこに価値を見出そうとも、何かをしようともしなかった。