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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第3章 もう一度だけ、あなたに逢いたい
どうか、あのひとにもう一度だけ逢わせて下さい。彼に逢いたいから、この胸でただ何度も願うのだ。
しかも、相手は萌がこれほどまでに彼に惹かれていることさえ知らない。いや、たった一瞬、客として相手をしただけの萌のことなど、その日が終わる前に忘れてしまっているだろう。彼にとって、萌はあの写真館を訪れる大勢の客の中の一人にすぎないのだから。
そう、彼は萌にとっては、遠い男(ひと)だった。たとえ、どれほど逢いたいと願っても。
しかも、相手は萌がこれほどまでに彼に惹かれていることさえ知らない。いや、たった一瞬、客として相手をしただけの萌のことなど、その日が終わる前に忘れてしまっているだろう。彼にとって、萌はあの写真館を訪れる大勢の客の中の一人にすぎないのだから。
そう、彼は萌にとっては、遠い男(ひと)だった。たとえ、どれほど逢いたいと願っても。