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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第3章 もう一度だけ、あなたに逢いたい
―もしもし、田所でございますが?
 受話器を通して聞いても、可愛らしい声だった。萌は、その声の持ち主を咄嗟に思い描いていた。色の白い、清楚な感じの女性―、歳は三十歳くらい。美男の祐一郎の隣に並んでも遜色のない、可愛らしくて美人の奥さんだ。
 萌は、何も言わず電話を切った。
 なんて馬鹿な私。
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