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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第3章 もう一度だけ、あなたに逢いたい
萌は子どもたちが塾から戻ってくるまで、自分が何をしていたのか憶えていない。気が付けば、真っ暗な部屋で灯りもつけないで、ソファに座り込んで膝を抱えていた。
「ただいま、ママ、どうしたの?」
萌は緩慢な動作で立ち上がり、リビングの灯りをつけた。
萬里がまた心配そうな顔で見上げている。
「ごめんね、ちょっと頭が痛くなっちゃって。ボウッとしてたみたい」
それでもなお不安を訴える子どもの顔から眼を背け、萌は空元気を装い声を張り上げる。
「ただいま、ママ、どうしたの?」
萌は緩慢な動作で立ち上がり、リビングの灯りをつけた。
萬里がまた心配そうな顔で見上げている。
「ごめんね、ちょっと頭が痛くなっちゃって。ボウッとしてたみたい」
それでもなお不安を訴える子どもの顔から眼を背け、萌は空元気を装い声を張り上げる。