この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
12歳年下の彼のお誕生日の話
第8章 沖縄旅行 3日目
「ねぇ…もしかして…だけど…」
私が…実家を追い出されるってなって
新しい住む場所を探していた時に
やたらと自分の住んでる場所にって
言っていたのと、今住んでるテラスハウス
そこの空きが出来るって情報も…
なんか…妙に…上手く出来過ぎてて…。
ちょっと…内心気にはなってたには…、
気には…なってた…けど……。
私がそう気になっていた事は
正に…その通りだった感じで。
あの…元々彼が住んでいた
ジムの近くのアパートも、
今住んでいるあのテラスハウスも
同じオーナーさんの見学をさせて貰った
別のテラスハウスの方も……彼が
おじいさんから大学の卒業のお祝いに貰った物件。
物件収入だけで管理費や経費を
差し引いても…生活できる…だけの
収入がある…との事らしく……。
『あ、でも…この話は…
勿論職場の人にはしてませんし…。
あのふたりも知らない話ですし。
うち…の病院、看護師は
副業禁止ですけど、事務はOKなんで。
僕の…家の事、知ってるの…は、
あの…双子ぐらいですよ…』
と…彼が…申し訳なさそうに
しながら…自分の家の話をして来て。
前に淡路島の双子の別荘に
泊まらせて貰った時に、
なんか…ちょっと…引っかかる事を
言っていた様な気がするのは…
双子がそれを知ってたから…なのか…と。
ん?とちょっと今まで…に
引っ掛かって来た疑問が全部
彼の話を聞いてスッキリしたんだけど。
弟…の奏多君が、高校を卒業して
大学に進学するタイミングで
今の会社をそれまでに淡路島に移転して、
ご両親は淡路島のリゾートマンションに
完全に移住する気で居るのだそうだ。
話を聞いたのは良いけど…
全然…なんか…あれだな…
住む世界が違い過ぎて……、
聞いても全然ピンと来ない…感じ。
『巴さん……驚きましたか?』
後ろから彼が…バックハグをして来て
耳元でそう問いかけて来て…こっちの
言葉を待っている様な感じだった。
「まぁ…ちょっと…気にはなってたし
ずっと…内緒にされてるよりは…
話して貰えて…良かったって思うよ?」
『巴さん…僕と…結婚してくれますか?』
「もしかして、……この旅行中に…
その話…するつもりで…考えてたの?」