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12歳年下の彼のお誕生日の話
第9章 港斗君の誕生日

『え?…あ、…これって
巴さんからの…誕生日プレゼント…
あの…、巴さん……僕がこれ…
受け取っちゃったら……明日って
言うか、今日なんですけど…の
観光の時の…えっちな…パンツって…』

こっちとしては、彼の為に用意した
プレゼントをあげようとしてるのに
プレゼントを差し出された彼は
意外だって驚いたり、戸惑ったりって
感じの…表情じゃなくて…。

自分がこれを受け取ってしまったら
私が…、セクシーショーツを
履いてくれないんじゃないかって
そっちを…心配している様子で。

「もしかして…自分がこれを
受け取ったら…。えっちなパンツは
無しになるって心配してるの?」

『……いや…そうでは。…いや、
それも…あるにはあるんですけど…』

否定しない所が何とも
港斗君らしいと言えばらしいけど。

「じゃあ…何か…えっちなパンツ以外に
プレゼントを受け取りたくない…理由が
港斗君…には、あるって言う事?」

こっちとしては、折角彼の為に
買ったプレゼントなんだから
彼に喜んで貰いたいし…。
彼は彼で……私のプレゼントを
欲しくない理由がある様で……。

『…じ…実はの話…なんですけど。
僕、今日の自分の誕生日に乗じて
巴さんに”お願い”したい事が
ずっと…あったんですよ……。
僕的には、その”お願い”を…
巴さんからのプレゼントとして
貰いますね…ってするつもりだったんです』

「じゃ…あ、そうだ…なぁ~、
港斗君の、その願いを私が叶えるなら。
それを受け取ってくれるって事?」

こっちが、彼からの
お願いを受け入れるから。
その代償として、プレゼントを
彼に受け取って貰う事で合意した。

『……だったら…これ…を
僕がちゃんと受け取ったら、
巴さんは…無条件に…僕の
お願いを聞き入れてくれるって事ですよね?』

「そうだよ…?今日はだって
港斗君のお誕生日だもの…。
これはその為に…用意した物だし、
港斗君の為に買ったんだからね?」

『開けてみても…いいですか?』

「うん…開けてみて…」

ラッピングされたプレゼントの
リボンを彼がシュルシュルと解いて行く。



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