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12歳年下の彼のお誕生日の話
第2章 2024年7月6日
オーナーシェフとの話を終えて
ある程度食事が進んで
お酒も進んで来た頃に…
美咲さんが話を切り出して来て。
『それでぇ~の話なんだけど、
明日は…、蛯名さんにとって
特別な日…って事で良いのかしら?
あの時の…告白の時と同じだもんね。
営業時間前にお願いしたいって
そんな風にお願いして来るぐらいだもん。
明日は…特別な日だしその例の彼と、
しちゃう…って感じなのかしら??』
『……―――ッ!!!』
ああ…もう…リアクションが…
分かりやす…過ぎるッ…な葵ちゃん。
美咲さんに弄られている葵ちゃんを
横目にチラチラと見ながら、
隣に座っている港斗君に
小林君に明日は…葵ちゃんの事を
沢山褒めてあげて欲しいと
伝えて欲しいと…耳打ちして置いた。
『明日は…どこにデートに行くの?』
『あ、明日は…須磨のシーワールドに…。
美咲サンは…須磨シー行かれましたか?』
『ええ、行ったわよ。あそこの
ホテルに泊まりたかったんだけど
凄い人気でねぇ。いいなぁって
思ってる部屋がね、全然
予約取れなかったのよねぇ~』
LINEの通知音が鳴ったので
LINEを確認すると、
LINEを私に送って来たのは
隣に座っている港斗君で。
小林君も、最初は
須磨シーワールドの隣の
須磨シーワールドホテルを予約する
つもりで…居た様だったのだけど。
オープン日からお目当ての部屋は
5ヶ月以上週末はおろか、
平日も予約が取れない状態だったのだそうだ。
「美咲さんが気になってる部屋って
どんなお部屋なんですか?」
『ああ、気になってるお部屋はね。
水槽があるお部屋なんだけどね?
バスルームからも水槽がみられるのよ。
お部屋の内装も…ね、客船みたいな感じなの』
そう…美咲が泊まりたいと思っていた
部屋の内装について説明をしてくれて。
港斗君から、小林君が葵ちゃんとの
初めての夜に…予約するつもりで居たのが
須磨シーワールドホテルの、
その部屋だった…みたいなんだけど。
「(そのお部屋は…ちょっと…
何と言うか…いいお部屋過ぎない?)」
ふたりに聞こえない様にして、
巴が港斗に耳打ちして来て。